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保健師のひろば

保健師の夏のつぶやき

2022.07.25

山形にも夏がきました。四方を山に囲まれた盆地の山形は夏は蒸し暑く、冬は寒いです。
そんな気候のおかげで、米や果物が美味しく、今年も甘くてジューシーなさくらんぼをいただきました。これから実りはじめるスイカやブドウも楽しみです。
今年は梅雨明けがはやく、暑い夏が長くなりそうなので、熱中症対策は例年以上に気を付けていきたいです。

 

私は学生時代、課外学習で熱帯地域を訪れた際、多量に発汗したにも関わらず、水分をあまり摂らず、熱中症になったことがあります。予定が詰まっていたことや喉の渇きを感じなかったことで、意識して水分を摂ることをしていませんでした。
移動中、段々手足に力が入りづらくなり、痺れてきて、座っているのもつらく、意識がもうろうとしていきました。友人や家族は何かしらの感染症ではないかと警戒していましたが、状況を説明する力もなく、医療機関に受診しました。治療を受け、徐々に手足に力が入り、意識も清明になりました。そんな経験から、意識して水分を摂るようにしています。

 

先日、商業施設で椅子に腰かけスーツケースに顔を突っ伏している青年を見かけました。
誰かに電話をしていたのですが「さっきまで暑かった」「立ち眩みがするけど少し休めば大丈夫」「水分をあまり摂っていなかった」「だるい、横になりたい」と絞り出すように話しているのが聞こえました。その日も朝から蒸し暑かったので、熱中症を疑い、本人にも話をして、商業施設の方と救急車を呼びました。
ニュースでは毎日、全国の最高気温、熱中症に関する内容を目にします。気温の上昇と共に熱中症で搬送される人数も増えているようです。コロナ感染予防のマスク着用や節電の影響もあり、年齢に関係なく誰でも熱中症になるリスクがあります。熱中症の原因や危険性を自覚して予防策を行っていきたいです。

 

健康診断後の医師の意見聴取に同席していると、最近は建設業や運送業等の事業所では塩飴を置いたり、ミストを設置するなどの熱中症対策をされている話をよく耳にします。
最近は出勤、通勤時から気温が高く、退勤、下校の時間になってもまだ暑いです。
暑さの中では、自分が思っている以上に体力や身体の水分を奪われます。喉の渇きを感じる前に意識して水分を摂り、十分な睡眠、食事、休養もとり、良好な健康状態を意識して、長く暑い夏を乗り越えましょう。

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